前回の記事では、manmaプレゼンツ・ライフキャリアの授業についてお伝えしました!

【登壇レポ】不妊治療・出産育児はキャリアのブランクになりますか?/東京女子大学「女性のライフキャリアを考える」特別授業

今回は、この授業で学生の皆さんからいただいた質問(ポストイット)に全てお答えしたいと思います!

それではさっそく行ってみましょう〜〜!!

■カテゴリ1■ 年の差婚・妊活

Q:26歳で結婚は東京だと早い?気がするのですが、決め手は何だったのですか?
また旦那様が11歳年上ということに何か迷いとかはありませんでしたか?
出会いはどこだったのですか?

やっぱり恋ネタは鉄板(笑)等身大でいいですね♪
パネラーの椿さんは国際結婚でいらっしゃるので、椿さんには特に恋ネタ集中していましたしね!

A:早いか遅いかよりも、やっぱり自分と相手のタイミングなのでしょう〜。夫と私は同じよさこいチームで出会いました。彼のあまりに下手な踊りを見てドン引きしたのですが、一生懸命な姿は失礼ながら可愛くもありました(笑)年上だから迷うというようなことはなく、2人でよく話し合って将来を決めましたが、私は夫と付き合っているときからこの人と結婚するんだろうなと思っていました。なんでしょうねぇ。

 

Q:妊娠の可能性が低いとわかったとき、どんな気持ちでしたか?
また、その原因を探ったとき、夫婦の関係が悪くなったり責めたりしませんでしたか?
不妊治療はどのような治療をしたのですか?
A:青天の霹靂でした。結婚してから2年半くらいは意識的に子どもを作らないようにしていたので、いざそんな話になって「できない」となると「キイテナイヨー」と。家族計画はもちろん、治療となると仕事にも大きな支障がでるのかと(当時は不妊治療に関する知識ゼロ)大きな不安がありました。不妊の検査は女性の生理周期に合わせてさまざまチェックがありますが、男性は精液検査オンリーです。数回やってみて男性不妊がわかったのですが、複雑な気持ちでしたね。女性以上に男性はこのような事実を知ることに男性性をひどく傷付けられますから…。責めないようにと思いつつも、不妊治療がハードになるにつれてイライラを爆発させて大げんかになることもしばしば。それでも妊活という“共同作業”が育児よりも前にあったことで、あらゆる部分でパートナーシップが試され、2人の関係は強くなったと思っています。

妊活については、私主宰のコミュニティ『妊きゃりプロジェクト』ブログを参考にしてくださいね♡

http://ameblo.jp/sachiko-watanabe/theme3-10054354535.html

■カテゴリ2■ 妊活と仕事の両立

Q:不妊治療が高度になっていく過程で、「働き方を変える」のではなく「働かない」という選択はなかった(しなかった)のですか?
A:一言でいえば、「働かない」選択は全くありませんでした。もともと専業主婦願望はゼロだったのですが、それ以上に不妊治療時は多い時で週の半分は病院(そして1回あたり3時間over)でその空間自体が辛かったので、「どうにか社会と接点を持たねば」と必死でした。ブランクをつくらないという意味でも、少しでいいから仕事といえるものをする。1万円でも2万円でも収入を得ることは私の精神衛生を保つ意味でも重要でした。でも、この辺は個人の価値観によるところが大きいので、不妊治療をきっかけに仕事を辞める人もいます。大事なのはどんな選択をしても自分が納得できることでしょうか。むずかしいですが…

■カテゴリ3■ ワークシフトについて

Q:会社員の時と、フリーライター時代、そして今とでは働く時間や働き方がどう変わりましたか?一長一短あると思うのですがその辺のメリット・デメリットが知りたいです。

A:会社員だからこう、というよりは、会社員だとしてもその会社や業界業種によっても働き方はさまざまなので一概に言うことはできないと思いますが、私が新卒で入ったマイナビは、どちらかというと体育会系で、若手出会っても活躍でき、特に営業では当時20代の女性が活躍していました。単純に若くて体力があって制約もないので、放っておくと長時間労働が基準になってしまいます。私のいた部署は比較的早く帰るほうでしたが、会社全体の雰囲気としては長時間労働でしたね(今は違うかもしれませんので!)。そこに何の疑問も持たないほど、仕事に没頭していました。人間関係も良くて働きやすいと、当時の私は思っていましたが、自分が20代後半になると、急に「ロールモデル」が少ないことや、仮に出産することがあったらこのままのペースでは働けないんだよな…なんて現実的なことを考えるようになりました。

結果的にマイナビを卒業しましたが、フリーランスとなり自分で自由に時間を使える身分になるも「収入」という安定材料は全て手放しました。これはママになった直後もそうだったのですが、過去にそこそこ稼げていた女性ほど、稼げなくなった自分が許せない(そして簡単に経済的に夫に頼ることができない)ケースが多いように思いますね。
「男性と同じように働けるならどうぞ」というこれまでの男女共同参画社会の弊害とでも言いましょうか…。

今はママなので、8:30〜18:00の保育園の時間に合わせて、9時〜17時がコアタイムです。常に限られた時間を意識し、その中でできるアウトプットを心がけています。

■カテゴリ4■ 学生時代、若手社会時代について

Q:今日はいろいろお話を聞かせていただきましたが、今の私のように小山さんが大学生だったときはどのような価値観、ビジョンをお持ちだったのでしょうか?

A:端的に言うと、バリバリ仕事して、カッコいいキャリアウーマンに憧れていました。なので3年生の秋に単純な憧れでTV局を受たんですが、全滅して現実を知るという…浅はかな学生でした(笑)そこから本格的に自己分析やら企業研究などしたのですが、最終的にテーマとして落ちてきたのは「人の人生における何らかの選択に関わるようなメディアの仕事」でした。総合職(営業・コンサルタント)として仕事をしながら成長できたらな、と思っていましたね。

これは時代もあると思うのですが、就活していた2003年は最後の氷河期だったので生き残るためには甘えたこと言ってられない的なムードが進路指導にも見え隠れしていて「一般職に行かない限り、結婚だの出産だの考えても話してもならない」的な感じがありましたね。そんなものだと思っていましたが、不妊がわかって初めて「産みどきとキャリア」について直面して初めていろいろ刷り込まれていたんだと気付きました。確かに一般職の友人はちゃんと早い段階でママになってカムバックしている…(しまった!!)と思うと複雑な気持ちがあったのも確かです。

■カテゴリ5■ さまざまな葛藤について

Q:妊活や出産は、やっぱりキャリアのブランクになるのかな?と思ってしまうのですが、小山さんが一度フリーランスになったとき、また今の仕事をしていて、後悔することはないですか?
母になったからといって「完璧な母になれない」という言葉がすごく響いたのですが、産後にご自身の中で葛藤があったとき、子どもの存在はそれを和らげてくれるものでしたか?子育てが嫌になったりして自分自身が嫌になったりしましたか?

A:はい。今日までさまざまな葛藤がありましたし、これからもそうだろうなと思います。私はいまママの立場でここにいますが、きっと皆さんにも、家庭のことだったり就活のことだったり葛藤することはあるのではと思います。産後は確かに葛藤するシーンがたくさんあったのですが、ふと思ったんですよね。そもそも葛藤って「〜だったらいいのに」「〜あるべきだ」みたいな自分の理想と現実のギャップが大きければ大きいほどモヤモヤすることが多いということに。

私は母になってから自分自身またひとつ大きく成長できたなと思っているんですが、それは極力「〜べき」という気持ちを持たず、完璧主義を辞めたからなんです。

産後、24時間体制の育児にヘトヘトになっていたとき、目の前で泣いている息子がどうしてこんなに泣き止まないのかわからない自分が情けなくて私もずーっと泣いていたのですが、その時の思考回路は「あんなに苦労してママになったのに、ちゃんとした母親になれていない自分は何て情けないんだ」「やっとの想いで授かった命なんだからもっとちゃんとするべきだ」と自分に言い聞かせて自分で自分の首を絞めていました。

でも、息子がすくすく成長する姿を見て、24時間滅私奉公のように子どものためだけに働かなくったって「子どもは死なない」ということに気づいてからは「手を抜いてもいいんだ」「手を抜くことは自分を大事にすることなんだ」と知りました。

そして、全部を母親がやらなければならないという思い込みを外すことで、罪悪感なく保育園の先生や地域の方がた、おばあちゃんに頼ることができました。

■カテゴリ6■ パートナーシップについて

Q:小山さんと旦那さんは育児家事の分担は特にないとお話されていましたが、私の推測だと、本当にそうなら圧倒的に女性のほうが大変だと思うのですがいかがですか?(むしろ「これはあなたの仕事」と紙に書くなり明確化することがスムーズなパートナーシップだと思っていました。失礼な言い方ですみません)

A:失礼じゃないですよ〜!よく言われます(笑)まぁ、このあたりも家族の形だけルールややりかたがあるのだと思います。きっと質問者さまがこう質問した背景には「男の人はゴミが落ちていたって気がつかないから、気づいた方がやるというスタンスなら圧倒的に女性のほうがやるだろう」という仮説があるのだと思いますがいかがでしょうか?

だとすれば、我が家はそれでも夫のほうが気がつきますし、やりますね。
これは育児・家事どちらもそうですが、「生活(衣食住)」についてどれだけ当事者意識があるかということなんだと思います。ゴミが落ちていて気がつかないのではなく、意識無意識的に「拾って捨てるのは僕の仕事じゃない(困らないし)」という気持ちがあるのではないかと推測します。

私のママ友もよく「夜中に食べたアイスのカップが翌朝リビングに転がっていて子どもが2人いるみたいだ!」と怒っていますが、これって意識レベルのことなのでなかなか一朝一夕に改善できないようですね(汗)

私の夫は結婚して2人の生活が始まったときから基本家事はほとんどやっていましたので、全てにおいて「自分ごと」だったのだと思います。

もし結婚したいお相手がいらっしゃって、私のママ友のようなお悩みがれば早いうちから彼を教育していきましょう。子どもができてから教育するのはなかなか大変ですから・・・

男性には最初からイクメンだった人と、教育されてイクメンになった人の2パターンいる気がします。

長くなりました。
大体の質問は網羅できたかな?と思います。
もしその他に漏れていること、聞きたいことがあればコメントで質問くださいね〜!