こんにちは!小山佐知子です。
前編に引き続き、北海道帰省で垣間見た働き方改革・WLBについて、後編をお届けします。
こちらは、北海道新聞8月3日(木)の朝刊。
札幌でご活躍のワーク・ライフバランスコンサルタント藤村侯仁さんのインタビューとともに、ワンオペ育児と男性の長時間労働についてのリアルな内容が2面に渡って掲載されていました。
「夫婦で家事・育児など役割分担を話し合ってーー」
藤村さんの言葉に改めて深く納得。AERAが提供している『家事育児100タスク表』を使ったり、そこまでガチでやらなくても、まずはコーヒー片手に近況をゆっくり話し合ったり……
いずれにしても、やっぱり夫婦の会話って大事ですよね。当社立ち上げの『共働き未来大学』でもこのコンセプトは絶対に揺るぎません。夫婦は共に生きるパートナーなのですから…!!!
と、そんな話をしておいてなんですが・・・。
北海道は離婚率が全国2位(1位は沖縄県)です。
びっくり意外!でしょうか、納得!でしょうか。
“芯が強くてハキハキ”ーーー
どさんこ女性のそんな気質のせいか、北海道の女性は経済的にも自立している人が多いイメージがあるようです。
が、実際のところ北海道における『共働き率』は低く、全国平均57.5%を下回る53.9%となっています(2012年国勢調査)。
専業主婦世帯が多いのに離婚率が高いとなれば、離婚後の女性の貧困がとても心配ですね。さらに北海道は出生率も全国最下位クラスというから驚き(というか悲しい)です。
産めないし働けない負のスパイラルが起きている北海道の行く末が私はとても心配です。。
特に道内都市部では、稼ぎ手が男性中心で既婚&子持ち女性の社会進出が遅れているように感じます。(私の親族も老舗の会社を経営しているので、その辺の事情は伝わってきてとても複雑)
女性のワンオペ育児と男性の長時間労働は、性別役割分担成功事例の弊害だと私は思います。男性がとにかく働く「人口ボーナス期*」の70年代成功モデルを今の時代で引っ張り続けても明るい未来はありません。「人口オーナス期*」の現代においては、夫婦共倒れの危機しかありません!
人口ボーナス期とは、生産年齢比率(全人口に占める働ける年齢人口の比率)が高く、人口構造がその社会の経済に プラスになる時期のことをいいます。日本では1960年頃~90年代半ばと言われ、一度終わると二度と来ないといわれています。
一方、人口オーナス期とは、働く人よりも支えられる人が多くなり、人口構造がその社会の経済にマイナスになる時期のことをいいます。労働力人口の減少、働く世代が引退世代を支える社会保障制度の維持が困難になります。そのため労働力を確保するための政策が重要です。日本は1990年代半ばからこの状態です。
*人口ボーナス期・オーナス期はハーバード大学デービットブルーム氏が提唱
今回帰省して改めて北海道Uターンへの想いを熱くしたのでありました。
私も『共働き未来大学』の運営を通して、北海道でのコンサルや講演など、できることから少しずつ地元の発展に関わっていきたいなと思っています。
働き方改革は地道な事例の積み重ね、一歩ずつ前向きに!!