こんにちは!小山 佐知子です。

1週間の札幌帰省から戻ってきました。
東京に降り立った瞬間、3歳になったばかりの息子が一言……「暑い!」
この日の気温差、なんと10度でした。すでに北海道が恋しい私です。。

さて。
北海道の人にとって「まるいさん」と言えば「丸井今井」。言わずと知れた老舗百貨店です。
(東京に出てきたたとき同じ読みのマルイ(OIOI)を知りましたが、「オイオイ」だと疑わなかった私はめちゃくちゃ恥をかいた記憶が…笑)

さて、そんな「まるいさん」こと丸井今井札幌本店が、8月1日から働き方改革の一環として、8月の営業時間をトライアル的に短縮(開店時間を30分遅らせ午前10時半に)しています。

本件、道内の新聞やテレビのニュースでも話題になっていましたが、これに限らず、私が帰省している数日の間に、何度となくお茶の間で「ワーク・ライフバランス」という言葉を聞き、働き方支援を生業にしている私は嬉しくなりました。

STVのキャスターも言っていましたが本当にワーク・ライフバランスという言葉が世の中に定着してきた感じはありますよね。

でも、実際私たちの労働環境の中でそれがしっかりと根付いて意味をなしているケースはまだまだ低い。大都市東京でも盛んに叫ばれています(ちなみに東京都は小池都知事の意向でライフワークバランスとしている)が、私はこの領域、北海道はこれからが大本番だと思っています。のびしろしかないという前向きな意味で。

東京の人と話してちょっと驚くのですが、北海道の労働環境(働くこと)については「まったり・のんびり」というイメージがあるようです。

確かに札幌は都会といえど、東京のようなえげつない通勤電車やそもそも通勤に1時間かかるような疲弊もないのですが、だからといって全てにおいて労働環境に恵まれているとは言えないのです…。

実は北海道は、年間実労働時間数と年次有給休暇の取得率ともに全国平均を上回っています*。
長時間労働の是正や生産性向上は今後の北海道経済の死活問題ともいえましょう。

*2016/11/29 日本経済新聞より抜粋
道内の就業環境は全国に比べて厳しい。北海道の年間実労働時間数(15年)は2050時間で全国平均を約25時間上回る。年次有給休暇の取得率は42.5%で全国より5.1ポイント低く、長時間労働の是正や生産性向上が課題となっている。

そんな訳で官民あげて北海道にも徐々に働き方改革の波が押し寄せているようで、先の丸井今井の挑戦もその一例かと。丸井今井では開店時間を30分遅くすることで従業員に朝の時間のゆとりを持たせてサービスの質を高めるのが狙い、とのことですが、はてさてお客様の反応と売り上げやいかに。(テストマーケティングでは売り上げは維持できているとのこと、素晴らしいですね!)

働き方改革はただ残業を減らしたり在宅勤務を取り入れたりすることではありません。

ただ従業員の満足度を上げるための取り組みに終わってしまえば、肝心のお客様の心は離れて売り上げは上がるどころか減ってしまいます。お客様の心を掴んだまま自社のビジネスを成長させる、というこのバランスこそ働き方改革の最も重要なポイントです。

商品設計や、人材配置、売り方というビジネスモデルの部分もしっかり見直した上での働き方改革を実施している企業は、残業を減らしても必ず成果は出ていますから、ぜひそうした事例を北海道でもどんどん積み重ねてほしいなと思います!

無駄な残業を減らして生産性を高める。
確保した時間をしっかりと家庭や自分の自己研鑽にあてる。

その好循環こそ、ワークライフバランスの本質だと改めて思います。

北海道のワークライフバランスの取り組み
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/sm/jnj/wa-kuraifubaransu.htm

北海道のWLBコンサルタント
https://www.facebook.com/wlbhokkaido/?fref=ts